医院開設にあたり、先生方をとりまく環境は大きく変わってきます。その中で最も変わることがらに、ご自身の立場の違いがあります。つまりこれからは、医師という立場だけではなく経営者としての立場にたっての考えが求められてくることです。これはなにも開院してからだけの話ではなく、開院にあたり準備を始められたまさに今から必要となるものです。では、経営者の視点から見た医院設計のポイントを見ていきましょう。
開院計画
そこで、まず始めに確認しなければならないものに建物の規模の確認があげられます。開院計画では、当然の事ながら始めに全体の事業予算が組まれます。ここで建物に使えるお金が決まり、この予算によりおよその建物規模も決まってきます。ここでは、ご自身が求められる医療を行う上で必要な建物として、適正な規模になっているかを確認しましょう。せっかく考えた建物も予算にあっていなければ絵に描いた餅に終わってしまいます。場合によっては、予算自体の見直しが必要になることもでてきますから、使用機材や医療方法も含め、入念な検討と判断が求められます。
建物
次に、建物をみてみましょう。ここではポイント1.で述べたように患者さんへの配慮、ポイント2.3で述べた自分たちの目指す医療にそった働きやすい環境になっているか、を確認しましょう。また、まさに経営者ならではの検討確認ポイントに周囲の環境への配慮があげられます。特に戸建てを計画の先生方には重要なポイントとなります。ただ目立つだけではなく、形や素材、色彩計画など、周囲の景観や性格に配慮し、周辺の街並み、環境と調和した建物となっているかも、長く地域のかたがたに親しまれ、利用される建物つくりを目指す上では重要なポイントとなります。ポイント1.でもふれましたが、医院を利用される方々が、最初に目にされるのは建物になるわけですし、将来にわたって長く目にするわけですから、地域のランドマークとなって、親しまれる建物にしたいものです。
さて、経営者の視線から見えてきたものは、幅広い視野で全体をバランスよく見て判断することといえるでしょう。
信頼できるパートナー
また、これまでお話したことを含め、開院にあたっては多くの専門的な知識も求められます。と同時に開院準備には時間もかかる上に時間の制約もあり、一人でできる事にも限界が出てきます。それ故、事前調査、設計、施工、運営サポートと先生方の片腕となって動いてくれる、各専門の信頼できるパートナーつくりも成功する医院つくりのために、経営者として求められる事といえるでしょう。