一級建築士事務所 設計本舗・W
日記

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MY WAY

更新日: 2009年7月20日

散歩道

朝目覚めた時の青空に誘われて、久しぶりの早朝ウオーキングに出かけました。時間が早いせいもあり、人も車もありません。時々新聞配達のバイクが澄み切った早朝の空気の中に一条の匂いの航跡を残して過ぎていきます。この匂いもやがて朝の空気の中に解けて消え、再び透明な世界に戻ります。こんな時、道の真ん中に出て広い道路を独り占め。
自分一人の空間を楽しみます。朝の空気と一体となる瞬間です。そうしている内に街は目覚め始め、あちらこちらで生の営みの香りが漏れてきます。
私の「街の香り」です。人々の「生の香り」です。
とはいえ、時間が経つほどに車の量が増え始め、それに伴ない朝の空気は排気ガスの臭いに染まっていきます。パンを焼く香りも、大豆を蒸す香りも時間の彼方に置き去りにされ、やがて辺りは排気ガスの臭いに満たされます。
このところ経済対策が功を奏したのか、ハイブリッド車の売れ行きも伸び、電気自動車の開発など少しづつではありますが、クリーンな社会(脱炭素社会)に向けての扉が開いたように思えます。
やがて、この早朝の透明な空気を誰でもがいつでも楽しめる日が来るのが待たれます。
その時、私一人の道(my way)は、みんなの道に代わり、生活の香りで満たされるのでしょう。