一級建築士事務所 設計本舗・W
日記

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遅ればせながら

更新日: 2013年6月8日

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梅雨に入ったというのに、とんと降らない。梅雨入り宣言はいつもより早かったように思うのだけれど、言った途端にこの有様。局地的には雨による被害も出ているようだが、東京ではほとんど降っていない。先週末に雨の予報が出たが幸か不幸か空振りに終わり、当日は青空も顔を見せた。雨の予報を信じて予定を延期にした竣工写真の撮影がすっかり狂ってしまい、今月末にずれ込んでしまった。さすがに6月末では間違いなく梅雨のど真ん中になるだろうから好天を望むのは難しいだろう。青空が映える建物だけに、気をもむところ。見上げる青空が恨めしい。
 さて、写真は我が家の庭のアジサイ。「墨田の花火」という名前が付いていて、周囲に咲いた花が打ち上げ花火がパッと開いたところに似ているからだろうと、勝手に思って悦に入っている。加えて、巷で目にするアジサイは赤か青の花が一般的ですが(これはご存知の方も多いと思いますが土壌の酸性度の影響によるものですが)このアジサイは花が白い。これも私のお気に入りの一つなのです。さて、この墨田の花火、ガクアジサイの1種なのだろうけれど、買ってきて植えた年から去年まで一度も花が咲いたことがなかった。毎年咲くのを心待ちにしては、いつの間にか花期の梅雨が過ぎ、来年こそはと願いを込めてシーズンオフには刈り込んでと、少なからず気にはかけてきたのだがあにはからんや。一度としてこちらの気持ちが通じた事はなかった。永遠の片思いである。さすがに何年も続くと面倒にもなり、2年前から切り戻しもやめてしまった。ところが昨年、どういう気まぐれか小さな花をつけた。遅ればせながら、ようやく付けた花だけど、それまで裏切られた時間が長かったので、こちらも「あら、今年は咲いた。」程度の反応でそれほどの感動もなく手入れもしないまま1年過ぎた。そして今年、名ばかりの梅雨空になかばあきれて見た庭の片隅に、思いのほかのこの花盛り。何もしていなかったことにちょっと後ろめたさも感じつつ、こうして空梅雨をアジサイと楽しむこととなりました。どうやら、花も人と同じく過保護はいけないということなのか。とはいえ、改めて自然の力強さを感じた日でした。ところで、先程から文中に花と言っていたところは、本当は愕(ガク)で、アジサイの花は小さな粒粒の方だということですが、でもやっぱりアジサイの花と言えばあれですよね。