春の夜の夢・・

一気に咲いた桜の花も凍えさせる冷たい雨の昨日今日。花見酒に浮かれていた心もすっかり冬に逆戻り。

さて、写真は我が家に近い農家の竹藪横で見られる何とも珍妙な景色、春の夜の夢とも思える「スキーの生る木」（写真中央の木に沿った赤い線）。子供の頃に読んだ「ほら吹き男爵の冒険」というお話を思い出します。この「ほら吹き男爵の冒険」は近年「バロン」という題名で映画化されたので映画でご覧になった方も多いと思いますが、その冒険譚の一話に雪国を旅の途中のある雪の夕暮れ通りすがりの村で宿をとり乗ってきた馬（ロバ？）をそこにあった杭に繋いで休ませた。翌朝目覚めると昨晩の雪もすっかり融け旅日和。ところが乗ってきた馬（ロバ？）が見当たらない。ほうぼう探していると教会の尖塔の上の十字架に馬（ロバ？）がぶら下がっているのを発見。大雪の中、馬を繋ぐ杭と思ったのは教会の十字架だったというお話。はたして件のスキ－も同様か？ご丁寧にすぐ横にバッグらしき物もぶら下がっています。近くには市の福祉センターがあり以前はお年寄りに入浴サービスもやっていたのですが、大雪のとある日一風呂浴びに来た老人がここで履いてきたスキーを脱ぎこの木に立てかけて置いたのが、一風呂浴びて戻って着た頃には雪はすっかり融けてスキーははるか頭上に残ってしまった・・・？

こんな春の夢もすっかり覚まされた花冷えの週末でした。そういえばここのところの景気回復報道も春の夜の夢となってこの寒さで覚めなければいいのですが・・・。