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日記

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少し愛して長~く愛して

更新日: 2009年8月7日

大原麗子さんが亡くなったニュースで持ちきりです。誰にも看取られることのない孤独な最期でした。
大原さんといえば、私たちの世代では誰もが認めるマドンナのような人で、ハスキーな声と可愛らしいしぐさが本当に魅力的な方で、生前コマーシャルで言われた台詞「少し愛して、長~く愛して」は誰もが一度は口にした覚えがある言葉でした。還暦を回ったばかりの若さだったので残念です。

さて、この「少し愛して~」,当時まだ日本経済は右肩上りで元気がよく、力がみなぎった時代だっただけに「少し愛して」の控えめさと「長~く愛して」の対比がとても新鮮に感じたことを思い出します。
元気な社会の若い人たちの恋愛のフレーズと思っていただけに、今、このような状況で再び耳にした時、亡くなった大原さんご自身の、看護とご自身の闘病の生活の中での「誰にも届かなかった声」と感じるのは、私だけでしょうか。
増え続ける都会の中での孤独な死。この状況を変えることが出来るのは、私たち一人一人であり地域の中の人のつながりなのでしょう。大原さんご自身は、仕事柄地域の中での付き合いなどは、なかなか難しかったでしょうが、高齢化を迎えた社会にあっては、街ぐるみで支えあう社会創りの新しいフレーズとして、大きなものを私たちに残して逝かれたように思います。
ご冥福をお祈りいたします。