一級建築士事務所 設計本舗・W
日記

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シャンパンタワー

更新日: 2014年12月10日

tonakai

 12月に入り街中はクリスマスデコレーションに彩られいよいよ師走ムード。写真は近所の工務店の店先にある丸太オブジェ。近所の子供たちの人気者。ここを通る子供は必ずまたがる。
季節によって犬になったり馬になったり、今はクリスマスバージョンでトナカイ。そういえば、今年はノーベル賞受賞の影響からか例年にもましてTVからは各地のイルミネーションスポットの情報があふれる。LEDの輝きが眩しい。青色発光ダイオードさまさま。ともかく何年か前からテーマパークや商店街ばかりではなく、この時期イルミネーションでデコレーションした個人のお宅も増え、日本全国キラキラ状態である。
 とはいえ、子供の頃から比べるとすっかり静かになった。昔はLEDこそなかったけれど、12月に入ればどこの商店街からもクリスマスソングが流れ、街中には人が溢れ、気忙しい中にも笑顔があった。ところが今では賑わいのあった商店街はシャッター商店街と化し見る影もない。
そんな中、耳を疑うような言葉「シャンパンタワー」バブルの象徴。それも事もあろうか選挙戦の中からだ。何やらトリクルダウンとやらで、このバブルの権化シャンパンタワーのように上から注げば溢れた分が次々と下に注がれていく。これを社会に置き換えて、豊かなところが潤えば下にも広がっていくということらしいが、これを言っている人が富める豊かな人たちなのだから、俄かには信じがたい。発展途上国じゃあるまいし、この国の富める人は欲しい物はすでに手にしている。富の行先は株くらいだろう。その為なのか株価を上げることには熱心だ。おまけに最初に注がれる豊かな層のグラスは大きい。ちょっとやそっとじゃ零れない。いつになったら一番下までたどり着くやら。なにより「おこぼれ」的で癇に障る。こんなことを平然と言ってのけるこの国の為政者って・・・。まず豊かにしないといけないのはこの国の政治センスかも。